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スズメバチに襲われないためには?専門家と駆除業者に聞く 温暖化で活動期間長期に

 続いて暮らしと健康企画元気〇らいふです。15日は、毒針で刺されると命を失うこともある危険な昆虫『スズメバチ』についてです。そのスズメバチに襲われないためには、早めの対策がとても大切なんです。成田記者のリポートです。  私たちの生活を脅かす昆虫の1つ『スズメバチ』。危険なのが、最悪、死に至るケースもあるこの『毒針』です。刺されると、血圧が低下したり、意識を失ったりするアレルギー反応『アナフィラキシーショック』を引き起こすこともあります。  スズメバチが人を襲い始める時期についてハチの生態に詳しい専門家は…  京都産業大学・高橋純一先生 「春先の巣というのは、女王バチが単独で巣をつくって生活しているので、 基本的に人を刺すことはありません」「働きバチが羽化してきてから巣を守ろうとして人を刺したり という形になります」「年にもよるんですけど早いとGW明け、遅いと5月下旬から6月上旬」  このため、今の時期から巣をつくらせないことが大切です。  巣はどのような場所に作られるのか?有害生物の駆除や対策を行う専門業者に聞きました。  三和薬肥・角掛慧介統括部長 「普通の軒下ですね、屋根があっての軒下の部分、こういったところは作られやすくなっています」  巣が作られやすいのは、雨や風、直射日光が当たらない場所です。台所とつながる「換気扇のフード」に、「建物の床下」。中には、こんな場所に作られたケースも。小さな隙間さえあれば、潜り込んで巣をつくります。  取材したこの日もエアコンの室外機には…  三和薬肥・角掛慧介統括部長 「これがちょうどありましたね、これスズメバチではないんですけど、アシナガバチの巣があります。いま現在ありますね」  ハチを寄せ付けないために有効なのが、ハチが嫌う成分が含まれた特殊なスプレーです。ホームセンターなどで買うことができます。スプレーは、巣が作られやすい場所に吹き付けます。1回あたりの量や効果などはメーカーによって異なるため注意事項をよく確認しましょう。  一方、すでに巣が作られてしまっている場合は、『巣の形』が大きなポイントです。  京都産業大学・高橋純一先生 「徳利を逆さまにしたような形の巣なんですね。この場合には女王バチ一匹しかいないので、殺虫剤を撒けば退治することができると思うんですけど、丸い形になったら働きバチがいますので、刺激をするとすぐに刺してきますから専門の業者に依頼するのが良いと思います」  また、巣は高さに関係なく作られることにも注意が必要です。  大友遥記者 「あちらご覧ください。窓の下にハチの巣ができています」  実際、テレビ岩手本社の4階、地上13メートルの場所に巣がつくられたこともありました。高層マンションでも油断せずに対策が必要です。  さらに、気を付けたいのがハチの活動する時期です。専門業者もある変化を感じていました。  三和薬肥・角掛慧介統括部長 「例年であれば5月下旬、6月頭から(依頼が)始まるというのがもう4月くらいからハチが飛んでいると呼ばれたりとか」  ハチに関する依頼が例年より早く寄せられたほか、ハチの活動が鈍るお盆を過ぎても10月ごろまで夏場のように大きな巣ができていました。その原因とみられるのが地球温暖化の影響です。  気象庁の長期的な分析では、『盛岡』の1年間の平均気温は100年で1.9度、上昇したことが分かりました。専門家は、冬を越す時期が短くなることで活動する期間が少しずつ長くなっていると指摘。さらに、気温の上昇に伴い幼虫のエサを確保する働きバチの動きも活発になると話します。  京都産業大学・高橋純一先生 「幼虫とかさなぎが発育する期間というのが短くなるんですね。なので、卵から成虫になるまでの期間が トータルで短くなるのでその分サイクルが早くなって働きバチがたくさん生まれてくると、巣が大きくなると」  環境の変化で動きが活発になっているスズメバチ。未然に危険を取り除くことの重要性が高まっています。  三和薬肥・角掛慧介統括部長 「身の安全もそうですけども、やっぱり周り近所さんとかそういった方にも危険が及ばないようにまず作らせない、作ってからも(作っていても)その見つけて対応するということで」「家の周り一度見回っていただければ」

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